競輪で八百長はあるのか?実際の疑惑まで徹底解説!

勝負の世界で昔から話題に上りやすいのが「八百長があるんじゃないか?」という話です。今回は「競輪の八百長」について、詳しく解説をしていきます。結論を先に書いておくと、競輪で八百長はかなり難しいということが言えます。

競輪には厳正なルールがあり、外部情報と関わることが非常に難しいためです。では、競輪での八百長について、詳しく解説していきましょう。

競輪の八百長とは一体何?

 

引用元:https://www.nikkansports.com/

八百長とは「勝負事に見せかけて、一方が前もって負ける約束をし、うわべだけの勝負をすること。」と定義されています。つまり、勝負の前から勝敗を勝手に打ち合わせしてその通りに故意にしてしまうと、八百長となります。

もし仮に八百長が行われていたとしたら、「○○のレースでわざと負けると大金があなたのところに入りますよ」というような甘い言葉で選手を丸め込むのです。しかし、ご安心ください、競輪で八百長は非常に起こりにくいです。それは次項で詳しく解説していきますが、厳正なるルールの元行われているためです。

競輪で八百長が起こりにくい理由

 

引用元:https://www.nikkansports.com/

早速、競輪ではどうして八百長が起こりにくいのか解説していきましょう。

①競輪道という暗黙のルールがあるから

理由の1つ目は「競輪道」と呼ばれる、暗黙のルールがあるためです。具体的な取り決めはないですが、「選手同士で助け合い、仲間のために走る。」「競輪におけるマナー、チームでの役割、ラインの役割をしっかり守ること。」このようなことを選手全員で共有し、競輪道に乗っ取った選手活動をしているため、八百長は起こりにくくなっています。

他にも「前日のメディアに答えたレースコメントと違う並びをしてはいけない」とも暗黙のルールで決められているのです。「自力で走る」、「○○君をマーク」などのように、選手は必ず前日にレースコメントを残しています。それを元にギャンブラーは予想を立てるので、このコメントと同じ並びをしなければいけないと決められています。

②レース期間中は外部と接触が出来ないから

理由の2つ目は「レース期間中は選手は外部の人と接触できないから」です。「管理棟への入場制限」「管理棟に出入することの許可を受けた者に対する取締り」「売店の利用制限」などのルールが、競輪選手要領で厳しく取り決められています。

「開催日+前検日1日」の期間中は、家族、報道陣、関係者、全ての人との接触が無いように定められているのです。そのため情報が漏れてしまう事はありません。

③スマホの持ち込みも許されないから

理由の3つ目は「電話もスマホも会場に持って入れないから」です。競輪選手は競輪場内に携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、パソコンなどを持って入ることが固く禁止されています。そのため、外部関係者と連絡を取る事は不可能なのです。

インターネットに繋がる機器も手元には無いため、電話もネットもない状態でレースに臨んでいます。電報は必要な場合のみ選手に伝えられ、電話は関係者の許可なく行う事は出来ません。

④選手と観客が接触できないから

理由の4つ目「選手はレース開催中に観客との接触を禁止されている」ということです。競輪選手はレース開催中、練習、選手紹介の際などに観客とやりとりをすることを禁止されています。競輪選手要領にも「観客との接触の遮断及び場内の情報収集」という項目で明記されています。

また、観客側も競輪場内で選手に対し「結果を操作するような発言、言動」は固く禁止されています。競輪場内には常に関係者が巡回しているため、悪質な発言や行動を行う観客は何らかの対処をされるかもしれません。また、選手にも処罰が行われるため、観客側も注意が必要です。

⑤宿舎での面会は制限されているから

理由の5つ目は「宿舎での面会も制限されているから」です。競輪選手は、レース期間の前日からレース終了日まで宿舎で寝泊まりをしなければいけません。もちろん、この期間中外部の人間と関わる事も許されないとされています。新人選手はもちろん、SSクラスの選手もみんな同様の扱いを受けます。

前述した通り、競輪場内、宿舎内には携帯電話、スマホ、タブレット、パソコンなどの持ち込みは出来ないためレース期間中、選手は完全に隔離された環境で過ごしているのです。

もし身内が訪ねてきても、係員が「正当な理由だ」と認めない限り面会も会話も出来ません。こちらも競輪選手要領の「宿舎における面会及び外出の制限」できちんと明記されています。

⑥ラインを組んで走行するから

理由の6つ目は「ラインを組んで走行するため、八百長は起こりにくい」とされています。競輪のレースは他の公営ギャンブルと違ってレースの中盤までは「ライン」と呼ばれるグループを組み、団体戦でラインの勝利のために走ります。

つまり、もし一人の選手が八百長疑惑を掛けられると、その他のラインのメンバーも同様に疑われてしまいます。そうなった時に多くの迷惑が周りの選手にかかるため、八百長は起こりにくいと言われているのです。

ただ、一つだけ他の公営競技と違う点を挙げるとするのであれば、競輪は選手の能力のみで結果を調整できます。競馬であれば馬が、競艇であればボートが、オートレースであればバイクが、結果を左右しますが、競輪の場合はダイレクトに選手の脚力と繋がっています。

競輪の八百長を疑っている方は、この部分を気にされているのかもしれません。

⑦八百長をするリスクの方が遥かに高いから

理由の7つ目は「八百長をするリスクが物凄く高いから」です。競輪選手は長く続ければ50代まで選手生活を続けることが出来ます。しかもその間の平均年収は1,000万円以上だとも言われているのです。

他のスポーツよりも長く続けることが出来、さらにサラリーマンよりもいい収入を安定して得られるのであれば、八百長を起こすリスクが非常に高いと言えそうです。そのため、八百長に巻き込まれる競輪選手は少ないのではないでしょうか?

実際に起こった八百長疑惑のレース

 

引用元:https://www.nikkansports.com/

実際に競輪業界で「これは八百長じゃないの?」と疑われたレースがあります。2018年の久留米競輪場で行われたガールズケイリンの初日に事件は起こりました。競輪女子選手の中でも大人気を誇る「大久保花梨選手」の車内からスマートフォンが発見されたのです。

大久保選手は通信会社との契約は解除したスマホで、音楽鑑賞の目的だけに持ち込んだと報告をしています。とはいえ、ルール違反はルール違反なのですぐに処分が下されました。「管理秩序違反により失格、即日契約解除処分」です。

通信履歴を確認しても、本人の供述通り、疑わしい部分はありませんでしたが、大久保選手にとっては大きなダメージを受けてしまったと言えるでしょう。そこから、信頼も回復し2020年も大活躍をしてくれています。

まとめ

というわけで、今回は競輪で八百長は起こるのか?どうやって八百長は防がれているのか?などについて詳しく解説してきました。ご紹介した通り競輪は厳正なルールの元、外部の人から完全に隔離された中で行われています。

ここまで徹底した管理の中であれば、八百長は起こりにくいと言えるのではないでしょうか?本文中に記載した通り、選手が八百長に加担したところであまりメリットもありません。逆に大きく信用を失ってしまうため、ダメージの方が大きいと言えるでしょう。競輪は、健全な公営競技です。観客側も選手に迷惑を掛けないような、楽しみ方を心がけていきましょう。

競輪の八百長

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