競輪で重要な「ライン」とは一体何?初心者にわかりやすく解説!

競輪には特有のルールで「ライン」というものがあります。今回は競輪のラインとはどんなものなのか?ラインが勝敗にどんな影響を及ぼすのか?などについて初心者でもわかるように、詳しく解説していきます。ラインがあるから競輪は非常に面白い公営競技なのです。

競輪のレースの流れをおさらい!

 

引用元:https://mainichi.jp/

競輪を実際に楽しまれたことも無い方も多くいらっしゃるでしょう。そこでまずは、競輪自体がどんな流れでレースを進めて行っているのか?内容を簡単にご紹介いたします。

①選手紹介

競輪は5人から9人で行う自転車を使った公営競技です。より早くゴールをした人が評価され、GPなどのグレードの高いレースになれば、賞金1億円などの大金をゲットすることが可能です。

そんな競輪のレースではまず初めに「選手紹介」が行われます。そのレースで出走する選手が並んでバンクと呼ばれる周回コースを回るのです。「脚見せ」や「顔見せ」「地乗り」とも言われ、観客にその日の選手の状態などを見せて回ります。

賭けを楽しむ人は、それまでの選手のレベルや、選手紹介での選手の状態などを見て、車券を購入して賭けます。

②スタート

選手紹介が終わると、選手はスタート位置に設置された発送機に車両を固定され、スタートの合図を待ちます。号砲が鳴らされ、一気にスタートが切られると、先導員と呼ばれる方が乗る自転車が選手を先導し、その後ろに選手が付いて走り出します。

③周回

先導員は選手の前方を走りながら「風よけ」の役割をします。競輪の選手は時速60から70km/hくらいの速度で走行するため、かなりの風圧を感じます。先導員が前方で風圧の影響を極力少なくしてくれるのです。周回はレースによって何周走るのかが異なります。

ちなみに、この周回の時に、今回のテーマ「ライン」を形成して選手はポジション取りを行います。周回の段階まではラインというグループで団体戦を繰り広げています。わざわざ体をぶつけて自分の属するラインが有利になるポジションを取っていくのです。

④打鐘

レースの終盤、先頭の選手が残り1.5周のバックストレッチラインに突入した段階で、シャンと呼ばれる鐘を使って打鐘が行われます。打鐘の瞬間からグループ戦から一気に個人戦に切り替わるのです。各ラインから選手は飛び出して1位を目指して最高速度になります。ちなみに、ここで先導員はコースアウトし、戦いは佳境に入るのです。

⑤ゴール

最速時速70km/hで一気に選手がゴールしていきます。ラインでのポジション取りが上手かった選手の方が、上位に食い込みやすくなっているのです。

ラインって一体何?

 

引用元:https://www.tokyo-sports.co.jp/

前述したレースの流れの中に「ライン」という言葉が登場しましたが、ここで詳しくラインについて解説いたします。競輪ではラインをしっかりと活用することで、予想を格段に当てやすくなるのです。

ラインとは、選手がレース内で独自に組むグループのことです。レースの中盤「周回」の時点まではラインで団体戦を繰り広げるため、どんなラインを形成しているのか?がとても重要になります。もちろん、打鐘が行われるまでに、より前方にポジションを取れるラインの方が、勝負を有利に進められます。

ラインの一般的な組み方

ラインは2人から5人程度で形成されます。9人のレースであった場合、3人3人3人や、4人3人2人などの振り分けで構成されることが殆どです。以下に組み方の例を挙げておきます。

Aライン:1,2,3
Bライン:4,5,6
Cライン:7,8,9

ラインを組む基準は多くの場合「性格の相性」や「出身地」などで決めます。その他脚質や、年齢、キャリアの長さを優先する事もあります。

さらに、上記のように3人のラインになった場合には、前方から「自力」「番手」「3番手」とそれぞれの役割を持ってよりいいポジションを取れるように団体戦を戦います。それぞれの役割を簡単に見ていきましょう。

①自力

ラインの1番前の選手は「自力」と呼ばれます。時速70km/hで先頭を走り続けなければいけないので、相当な脚力とダッシュ力、スタミナが求められます。もちろん風圧も最も多く受けるため、自力の選手がどれだけ強いか?で勝敗を左右します。

②番手

ラインの2番目の選手は「番手」と呼ばれます。番手の選手は「自力」の選手が作ってくれた壁を利用しながら、風圧の影響をあまり受けないように走行します。番手の選手の役割は「よりよいポジションを維持し続けること」です。

後方からガンガンに体当たりなどを受けますが、それでもいいポジションを譲らない精神力と体の強さが必要です。このことから競輪は「格闘技だ」と呼ばれることもあるほどです。

③3番手

ラインの3番目の選手は「3番手」と呼ばれます。3番手の選手も「自力」「番手」の選手が先導してくれているため、あまり風圧を感じずに走る事が出来ます。ただし、3番手の選手は「後ろからのラインのポジション取り」に勝たなければいけない、大切な役割を持っています。

番手の選手は「ラインの外側」を守っていることが多いですが、3番手の選手は「ラインの内側」を守ることが多いです。ラインの内側ポジションを譲ってしまうと、走行距離がどんどん長くなってしまうので、上位争いに絡みにくくなってしまいます。

かといって、強引に他のラインを防ごうとすると、自分たちのラインがばらけてしまい弱くなる可能性もあります。後ろでラインをコントロールしているのが、3番手の選手なのです。

ラインの強さを理解すれば勝ちやすい!

 

引用元:http://hiroshima-keirin.com/

このように、競輪のラインは非常に重要な要素です。さらにラインには「メンバーの内容で強弱」があります。ここでは、ラインの強さはどうやって見ればいいのか?という点について解説いたします。前述した、ラインの参考例に「競走得点」というものを記述してみました。

Aライン:1(100), 2(100), 3(100)
Bライン:4(120), 5(80), 6(100)
Cライン:7(70), 8(80), 9(80)

競走得点とは、その選手が過去4カ月間に行ったレース結果を元に算出された「選手の強さを表す点」になります。得点が高いほど強い選手だという事が分かるようになっているのです。

表中ではBラインに属する4番の選手が最も強いことになっていますが、Bラインはラインの中でばらつきがあります。5番の選手は、ここ数カ月結果が芳しくないようです。Cラインに至っては、全ての選手の結果があまり良くないので、今回のレースも勝つ確率はあまり高くないと言えるでしょう。

最後に残ったAラインですが、このラインは全ての選手が平均して高い競走得点を持っているため、ラインの特性を充分に生かした戦い方を見せてくれるはずです。またラインの選手は「絆」も大切で、どんなに得点上いい点数でも、チームワークに欠ける選手がいた場合には、かなり弱いラインになってしまいます。

Bラインでは、4番の選手が独断で1位を一人だけで狙いに行ってしまう可能性も高いです。なので、今回の場合であればAラインを主軸に、予想を立てていくことがおすすめとなります。

まとめ

というわけで、今回は競輪における「ライン」とは一体何なのか?ラインを知っていればどうして競輪で勝ちやすいのか?ラインのメンバーはそれぞれどんな役割をしているのか?などについて詳しく解説してきました。きっちりとラインを活用し、上位に食い込みそうな選手を予想すると競輪の醍醐味を知ることが可能です。もし、競輪が気になられたのであれば、すぐにでも競輪場で車券を購入してみられてはいかがでしょうか?

競輪のライン

競輪の二分戦

競輪の三分戦

競輪の四分戦

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